パスポート残存期間が短くても海外旅行できる?残り6ヶ月未満でも入国可能な国リスト
パスポートの有効期間が6ヶ月を切っていたら海外旅行は無理と思っていませんか?実は入国できる国は結構あるんです。

海外旅行を計画し始めて、ふと思いたってパスポートを確認したら「有効期間があと〇ヶ月しかない!」といった場合、少し焦りますよね。更新した方がいいのか、それとも有効期間が残り少なくても行ける国があるのか、気になると思います。
あるいは、パスポートの残存期間が6ヶ月未満だと海外旅行は無理…そう思っているひとも多いかもしれません。
でも実は、残存期間が6ヶ月未満(6ヶ月以内)でも入国できる国は意外とあるんです!
この記事では、(執筆時点の情報で)「パスポートの残存期間が短くても入国可能な国」を地域別にまとめました。
今のパスポートでどこに行けるのかを知って、ぜひ海外旅行計画のヒントにしてみてください。

そもそも「残存期間6ヶ月ルール」って何?
「パスポートの残存期間が6ヶ月以上必要」とよく言われますが、これは世界共通のルールではありません。各国がそれぞれ独自に定めている入国条件があり、その中でも多いのが「パスポートの有効期限に関する決まり」です。
たとえば、多くの国では入国時点でパスポートの有効期限が6ヶ月以上あることを条件にしています。これがいわゆる「6ヶ月ルール」と呼ばれるものです。ただし、実際には以下のように、必要な残存期間は国によってさまざまです。
📝 滞在予定期間中であればOK(例:イギリス、台湾など)
📝 入国時点で3ヶ月以上残っていればOK(例:フランス、ドイツ、スペインなどのシェンゲン協定加盟国など)
📝 6ヶ月以上の残存が必要(例:マレーシア、インドネシア、エジプトなど)
どうして「6ヶ月ルール」が多いのか
では、なぜ多くの国が「残存期間6ヶ月以上」を条件にしているのでしょうか?
ひとつは、予期せぬトラブルに備えるためです。たとえば飛行機の遅延や欠航、病気やケガによる延泊など、旅行は予定通りにいかないこともあります。パスポートの残存期間に余裕がなければ、滞在中に有効期限が切れてしまい、帰国や現地での手続きに支障をきたすリスクがあります。
もうひとつは、入国管理のシンプル化です。世界中から観光客が集まる国では、入国審査官が全員の滞在予定を細かく確認するのは現実的ではありません。そのため「6ヶ月」というわかりやすい基準を設けることで、審査をスムーズにする意図もあります。
つまり「6ヶ月ルール」は多くの国で採用されているものの、あくまで安全マージンとしての目安にすぎません。
実際には、次のセクションで紹介するようにパスポートの残存期間が6ヶ月未満でも入国できる国もありますよ。

パスポートの残存期間が6ヶ月未満でも入国できる国リスト
ではここから本題の、パスポートの残存期間6ヶ月未満でも入国できる渡航先のリストを地域別に紹介します。
主要な旅行先をまとめているので、気になるエリアをチェックしてみてください。
🌏 アジア
台湾
残存有効期間が帰国日まで有効であれば入国可能
*日本国籍者向けの特別対応(例外)。
韓国
入国時点で残存有効期間が3ヶ月以上あることが望ましい
*ただし明確な要件はなく、実際には滞在期間中有効であれば入国可能と判断でき得る。
香港
出国(香港出発)予定日の「1か月以上先」まで有効であること
*ただし、香港政府の公式サイト上には明文化された規定は記載なく、上記はあくまで航空会社が示す案内。
マカオ
入国時点で残存有効期間が「90日 + 滞在日数」以上必要
フィリピン
観光目的で30日以内滞在の場合、入国時点で残存有効期間が滞在予定日数以上あれば入国可能
*ただしフィリピン政府は、日本を含む特定国のパスポートについて残存期間6ヶ月未満でも入国可能と発表していますが、実際には6ヶ月未満のパスポートで入国拒否や搭乗拒否となる場合もあるため、滞在予定期間に6ヶ月を加えた残存期間のパスポートを用意するほうが確実です。
その他(タイ・シンガポール・マレーシアなど東南アジア諸国)
入国時点で残存有効期間が「6か月以上」必要
🌏 ヨーロッパ
イギリス
残存有効期間が帰国日まで有効であれば入国可能
シェンゲン協定加盟国(フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、スイス、ベルギー、オーストリア、オランダ、ポルトガル、ポーランド等)
シェンゲン圏を出国する時点で残存期間3ヶ月以上のパスポートが必要
🌏 オセアニア
オーストラリア
ETA(電子渡航許可)の申請にパスポート残存期間「3ヶ月以上」が必要
ニュージーランド
入国時点で残存有効期間が「3ヶ月 + 滞在日数」以上必要
ニューカレドニア(フランス領)
出国時点で残存期間が「3ヶ月以上」必要
タヒチ(仏領ポリネシア)
出国時点で残存期間が「3ヶ月以上」必要
グアム(米国領土)
残存有効期間が帰国日まで有効であれば入国可
*アメリカの一般的な「残存6か月」ルールは、日本は適用除外国に指定されています。観光局サイト等で「入国時45日以上が望ましい」との推奨表現がありますが、これは法的必須条件ではなく推奨。
🌎 北米
アメリカ
日本国籍者の場合、残存有効期間が帰国日まで有効であれば入国可能
*アメリカの一般的な「残存6か月」ルールは、日本は適用除外国に指定されています。観光局サイト等で「入国時45日以上が望ましい」との推奨表現がありますが、これは法的必須条件ではなく推奨。
カナダ
出国予定日の翌日まで有効な残存期間(出国日 + 1日以上)のパスポートが必要
🌎 中南米
メキシコ
残存有効期間が帰国日まで有効であれば入国可能
コスタリカ
残存有効期間が帰国日まで有効であれば入国可能
パナマ
入国時点で残存期間が「3ヶ月以上」必要
🌏 中東・アフリカ
トルコ
入国時点で残存有効期間が「150日以上」必要
*90日の査証免除期間 + 60日 = 150日
エジプト
入国時点でパスポートの残存有効期間が「6か月以上」必要
モロッコ
入国時点で残存有効期間が「3ヶ月以上」必要
渡航前に確認しておきたいポイント
「この国ならパスポートの残存期間が6ヶ月未満でも行けそう!」と思ったとしても、実際の渡航前にはいくつか大事な確認ポイントがあります。
うっかり見落としてトラブルにならないよう、出発前にチェックしておきましょう。

⚠️ 航空会社の規定を必ずチェック!
実は、「入国できる=飛行機に乗れる」とは限りません。各国の入国条件をクリアしていても、航空会社独自の基準で「搭乗NG」と判断されることがあるんです。
特に東南アジアなどでは、現地がOKでも航空会社が「残存期間が6ヶ月未満は不可」としている場合もあるので注意が必要です。
航空券を予約する前に、利用予定の航空会社の公式サイトかカスタマーサポートで確認しましょう!
⚠️ 日本への帰国用航空券を用意しておこう
残存期間がギリギリの場合(に限らずですが)、「本当に短期滞在なのか」を示すために出国チケット(帰りの航空券)を求められることがあります。
特にフィリピンやコスタリカなどでは、出国予定を証明できないと入国拒否の可能性もあります。電子データでもいいので、スマホや印刷で提示できるようにしておきましょう。
⚠️ 現地の最新ルールを確認しよう
ビザ要件やパスポートルールは、政治や情勢によって急に変更になるケースもあります。1年前はOKだった国でも、ルールが変わっている…なんてことも珍しくありません。
出発前には「その国の大使館」「外務省の海外安全情報」など、公式情報を確認するようにしましょう。
⚠️ 不安なときは更新がいちばん安心
もし有効期限が2ヶ月や3ヶ月程度しかない場合、「使えるかもしれないけど、やっぱり不安…」という気持ちになるのも当然です。そういった場合は、可能であればパスポートを更新しておくのがやはり一番確実で安心な方法です。
現在では、一部の条件を満たせばオンライン申請も可能になっていて、手続きのハードルも以前より下がっています。マイナンバーカードを持っていれば、スマホからの申請もOK。窓口に行く回数を減らせるので、忙しい人にも便利ですよ。
まとめ:パスポート残存期間が少なくても諦めないで
「パスポートの残存期間が6ヶ月未満だと海外旅行は無理」と思いがちですが、意外とそんなことはありません。
国によって入国条件は異なり、中には「滞在期間中だけ有効であればOK」という、わりとゆるやかなルールの国もたくさんあります。
今回紹介したように、アジア・ヨーロッパ・中南米など、残存期間が6ヶ月未満でも入国できる国は意外と豊富。渡航前に各国の最新ルールと航空会社の条件をしっかり確認しておけば、有効期間がやや短いパスポートでも安全に旅が楽しめる可能性は十分にあります。
焦らず、あきらめず、今の自分のパスポートでも行ける場所を見つけて旅を楽しみましょう!
