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Starlinkを利用できる航空会社や機体まとめ【機内Wi-Fiの対応状況や導入予定】

Starlink対応の航空会社は増えていますが、すべての便で使えるとは限りません。現在利用できる航空会社や対象機体、今後の導入予定をわかりやすくまとめました。

Starlinkを利用できる航空会社や機体まとめ【機内Wi-Fiの対応状況や導入予定】
Photo via Unsplash — used under free license

飛行機の中で使えるWi-Fiは、ここ数年で大きく変わりつつあります。

その中でも注目されているのが、SpaceXの衛星インターネットサービス「Starlink」です。

Starlinkは、地上の基地局ではなく低軌道衛星を使ってインターネットに接続する仕組みで、すでに複数の航空会社で機内Wi-Fiとして提供が始まっています。

Starlink導入を発表する航空会社は増えていますが、実際の対応状況は会社ごとに大きく異なります。すでに多くの便で提供している会社もあれば、一部の機体だけで運用している会社、まだ導入計画を発表した段階の会社もあります。

また、「Starlink導入済み」の航空会社でも、すべての便で使えるとは限りません。確実に利用したい場合は、航空会社名だけでなく、搭乗する機体や導入時期まで確認する必要があります。

この記事では、Starlinkを利用できる航空会社や対象機体、今後導入予定の航空会社を整理していきます。

✏️
2026年7月時点で確認できる公式発表、航空会社ページ、信頼できる報道をもとに整理しています。Starlinkの機内導入は急速に拡大しているため、提供範囲や開始時期は今後変わる可能性があります。

Starlinkの航空向けサービスとは

Starlinkは、SpaceXが運用する衛星インターネットサービスです。

一般家庭向けのインターネットとして知られていますが、航空機、船舶、車両向けの通信サービスとしても利用されています。

航空機向けでは、機体の外側にアンテナを取り付け、衛星経由で機内のWi-Fiにインターネット接続を提供します。

従来の機内Wi-Fiでも衛星通信は使われていましたが、Starlinkは低軌道衛星を使う点が特徴です。地球に比較的近い軌道を飛ぶ衛星を使うため、一般的には通信の遅延を抑えやすく、航空会社側も「高速」「低遅延」「ストリーミングに対応しやすい」といった点を打ち出しています。

もちろん実際の速度や安定性は、機体、飛行エリア、利用者数などの条件によって変わりますが、一般的にStarlinkを利用した機内Wi-Fiは非常に速度が速く、また遅延も小さいことで定評があります。

すでにStarlinkを提供している主な航空会社

まずは、2026年7月時点でStarlinkの旅客向けサービスを開始している航空会社を紹介します。

導入は多くの会社で段階的に進められています。同じ航空会社の便でも、機体によって利用できない場合がある点には注意しましょう。

✈️ JSX(アメリカ)

JSXは、米国でセミプライベート型の航空サービスを展開する航空会社です。Starlinkをいち早く機内Wi-Fiへ導入した会社のひとつとして知られています。

主な機材はEmbraer ERJ-135とERJ-145です。大手航空会社のような大規模な路線網はありませんが、Starlinkの航空向けサービスが実際の旅客便で使われ始めた初期の事例として、重要な存在です。

✈️ ハワイアン航空(アメリカ)

ハワイアン航空は、大手航空会社のなかでもStarlinkの導入が進んでいる代表例です。

2026年7月時点では、北米線や国際線に使用されるAirbus A321neo、Airbus A330などで、無料の高速Wi-Fiを提供しています。ハワイと米国本土、海外を結ぶ長時間のフライトで利用できるのは、乗客にとって大きなメリットです。

一方、島内線で使われるBoeing 717など、すべての機体が同じように対応しているわけではありません。利用したい場合は、航空会社名だけでなく搭乗予定便の機材も確認しておきましょう。

✈️ カタール航空(カタール)

カタール航空も、Starlinkの導入を積極的に進めています。

Boeing 777への導入は完了し、Airbus A350にも展開されています。さらに、Boeing 787-8でもStarlink搭載機が登場しました。

同社は中東とヨーロッパ、アジア、北米などを結ぶ長距離便を数多く運航しています。フライト中に仕事をしたい人や、家族との連絡、動画視聴を楽しみたい人にとって、通信環境の向上は航空会社を選ぶ理由のひとつになりそうです。

✈️ ユナイテッド航空(アメリカ)

ユナイテッド航空は、保有する全機へのStarlink導入を発表しています。

2026年7月時点で搭載機は400機を超え、同年末までに約1,000機へ拡大する計画です。2026年6月には、Boeing 777-200による大西洋横断路線でもStarlinkの提供が始まりました。

注目したいのは、長距離国際線だけでなく地域路線の機体にも導入を進めている点です。機内Wi-Fiを一部の便に限った付加サービスではなく、航空会社全体の標準サービスにしようとする姿勢がうかがえます。

✈️ airBaltic(ラトビア)

airBalticは、ヨーロッパで初めてStarlinkを使った機内Wi-Fiサービスを開始した航空会社です。

同社の旅客機は、ほぼAirbus A220-300に統一されています。複数の機種を運航する航空会社に比べて、対象機体が分かりやすいのが特徴です。

ヨーロッパ域内の中・短距離路線でも高速Wi-Fiが使えるようになったことで、Starlinkが長距離国際線だけのサービスではないことを示す事例となりました。

✈️ ブリティッシュ・エアウェイズ(イギリス)

ブリティッシュ・エアウェイズは、IAGグループに属するイギリスの航空会社です。

初期の対象機体としてBoeing 787などが挙げられ、一部の便でStarlinkの提供を始めています。

IAGは同社のほか、Iberia、Aer Lingus、Vueling、LEVELなどを傘下に持っており、ブリティッシュ・エアウェイズでの導入は、グループ全体へ広げるための先行事例と見ることができます。

✈️ ZIPAIR(日本)

ZIPAIRは、日本の航空会社でStarlinkを利用できる注目例です。

2026年2月にStarlink搭載機による商用運航を開始し、Boeing 787-8への導入を進めています。

日本発着の中・長距離路線を運航するLCCで高速Wi-Fiを利用できる点は、アジアにおける導入事例としても見逃せません。

✈️ アラスカ航空(アメリカ)

アラスカ航空は、ハワイアン航空と同じAlaska Air Groupに属し、Starlinkの導入を加速させています。

2026年6月時点で、アラスカ航空とハワイアン航空を合わせた搭載機は約150機。アラスカ航空では、すべての地域路線機とメインライン50機への導入が発表されています。

無料Wi-Fiの利用には、同グループのロイヤルティプログラム「Atmos Rewards」への会員登録が必要です。サービス自体が無料でも、事前のログインや会員登録が条件になる場合があることは覚えておきましょう。

✈️ WestJet(カナダ)

WestJetは、カナダでStarlinkを利用した高速Wi-Fiを展開しています。

2026年7月時点では、100機を超えるBoeing 737系の機体で「WestJet Wi-Fi」を利用できます。無料で利用できるのはWestJet Rewards会員です。

アメリカだけでなくカナダの航空会社にも採用が広がり、北米ではStarlink対応便に乗る機会が着実に増えています。

✈️ サウスウエスト航空(アメリカ)

サウスウエスト航空では、2026年6月に初のStarlink搭載機が営業運航を開始しました。

同社はBoeing 737系を中心に運航しているため、今後も737-700、737-800、737 MAXシリーズを中心に導入が進むと考えられます。

米国内線を数多く運航する同社でStarlinkが普及すれば、長距離便だけでなく、短・中距離便でも高速Wi-Fiが当たり前になるかもしれません。

✈️ エールフランス(フランス)

エールフランスは、無料の機内Wi-Fiを拡充するためにStarlinkを採用し、一部機体でサービスを開始しています。

導入は2025年に始まり、2026年末までに全機へ展開する計画です。

長距離機だけでなく、ヨーロッパ域内を飛ぶ機体も対象になる見込みですが、改修は段階的に進むため、現時点ですべての便で利用できるわけではありません。

✈️ Virgin Atlantic(イギリス)

Virgin Atlanticは、Airbus A350からStarlink Wi-Fiの提供を始めています。

今後はBoeing 787やAirbus A330neoにも対象を広げ、2027年までの全機展開を目指しています。

大西洋横断路線をはじめとする長距離便が多い同社にとって、長時間のフライトでも快適に使える通信環境は、サービス面での大きな強みになるでしょう。

✈️ エミレーツ航空(アラブ首長国連邦)

エミレーツ航空では、一部のBoeing 777とAirbus A380でStarlinkの提供が始まっています。

2026年7月時点で、Boeing 777は33機、Airbus A380は3機が搭載済み。最終的には、計232機に導入する計画です。

同社は長距離国際線を中心に運航し、機内サービスにも力を入れています。カタール航空とともに中東の主要航空会社でStarlinkが広がれば、ヨーロッパなどへ向かう際に「乗り継ぎ便の通信環境」で航空会社を選ぶ人も増えそうです。


導入を発表済み・今後展開予定の航空会社

ここからは、導入を発表しているものの、まだ本格提供前の航空会社や、グループ全体への展開をこれから進める航空会社を紹介します。

🛫 アメリカン航空(アメリカ)

アメリカン航空は、500機を超える機体へのStarlink導入を計画しています。対象にはAirbus A321XLRやA321neoなどが含まれ、2027年第1四半期から展開を始めると報じられています。

同社は現在、ViasatやSESなどの機内Wi-Fiも利用しています。そのため、Starlinkの導入が始まっても、すべての機体が一斉に切り替わるわけではありません。当面は複数の通信サービスが併存すると考えられます。

🛫 IAGグループ(イギリス・スペイン)

先ほども少し触れましたが、IAGは、British Airways、Iberia、Aer Lingus、Vueling、LEVELなどを傘下に持つ航空グループです。

Starlinkの導入規模は約500機とされ、短距離機から長距離機まで幅広く対象になる見込みです。ブリティッシュ・エアウェイズが先行し、今後はグループ各社へ段階的に広げていく計画です。

航空会社1社ではなくグループ全体で通信環境をそろえる動きは、今後の機内Wi-Fi競争を考える上で重要なポイントです。

🛫 ルフトハンザグループ(ドイツ)

Lufthansa Groupは、ルフトハンザ航空、スイス インターナショナル エアラインズ、オーストリア航空、ブリュッセル航空、ITAエアウェイズ、ユーロウイングスなどを含む大規模な航空グループです。

Starlinkの導入規模は約850機とされており、複数ブランドにまたがる大きなプロジェクトになります。完了までには時間がかかると見られますが、グループ全体への導入が進めば、ヨーロッパ域内線から長距離国際線までStarlink対応便に乗る機会が大幅に増えるでしょう。

その他の導入予定航空会社

このほか、次の航空会社や航空グループもStarlinkの導入を発表、または導入予定と報じられています。

  • ニュージーランド航空
  • スカンジナビア航空(SAS)
  • エア・カナダ
  • フライドバイ
  • ガルフ・エア
  • 大韓航空
  • アシアナ航空

ただし、対象機体やサービス開始時期の具体性は会社によって異なります。現時点では「今後導入される予定」と捉え、予約時に最新情報を確認するのが確実です。

Starlink対応機体の傾向

Starlink対応機体を見ると、いくつかの傾向があります。

まず目立つのは、長距離国際線で使われる大型機や中大型機です。

  • Boeing 777
  • Boeing 787
  • Airbus A330
  • Airbus A350
  • Airbus A380

長距離便では、乗客が10時間以上を機内で過ごすことも珍しくありません。仕事をしたい人、家族や友人と連絡を取りたい人、動画やSNSを楽しみたい人にとって、Wi-Fiの使いやすさは満足度を左右する重要な要素です。そのため、まず長距離向けの機体から導入するのは自然な流れといえます。

一方、現在は次のような単通路機、地域路線機、ターボプロップ機にも対象が広がっています。

  • Airbus A220-300
  • Airbus A321neo
  • Boeing 737系
  • Embraer E175
  • Embraer ERJ-135 / ERJ-145
  • ATR 72-600
  • Dash 8-Q400

これは、Starlinkが「長距離国際線だけの特別なサービス」から、航空会社の標準的な通信インフラへ変わりつつあることを示しています。

Starlink導入が広がる理由

航空会社がStarlinkを採用する背景には、単に通信速度を上げるだけでなく、機内サービス全体の満足度を高めたいという狙いがあります。

主な理由としては、次のような点が挙げられます。

💡 無料Wi-Fiが競争力になっている

以前の機内Wi-Fiには、「料金が高いわりに遅い」という印象がありました。しかし、日常的にスマートフォンやノートPCを使う人が増え、フライト中もインターネットにつながっていたいという需要は高まっています。

その結果、無料で快適に使えるWi-Fiは、座席や機内食と同じように、航空会社のサービス品質を示す要素になってきました。ロイヤルティプログラムへの無料登録を利用条件にする会社が多いのも、顧客との継続的な関係づくりにつなげたいからでしょう。

💡 長距離便では通信品質の差が分かりやすい

10時間を超える長距離便では、メールやチャット、SNS、動画視聴を利用できるかどうかで、機内での過ごし方が大きく変わります。

特に出張では、到着まで完全にオフラインになるより、必要な連絡や簡単な作業ができるほうが便利です。低遅延で高速な通信を期待できるStarlinkは、こうした長距離便での不便を減らす手段として採用されています。

💡 航空グループ単位での導入が進んでいる

IAG、Lufthansa Group、Hanjin Groupのように、グループ単位でStarlinkを導入する動きも増えています。

これは、1社が試験的に新しいWi-Fiを導入する段階から、複数の航空会社で共通して使うサービス基盤として整備する段階へ進んでいることを意味します。

グループ全体で導入が進めば、利用者にとっても「このグループの航空会社なら高速Wi-Fiを期待できる」と判断しやすくなります。

注意点: 航空会社名だけでは判断できない

Starlinkを利用したいときは、航空会社が「導入済み」かどうかだけで判断しないことが大切です。予約前や搭乗前に、次の点を確認しておきましょう。

  • 搭乗予定便の機体がStarlinkに対応しているか
  • 「提供中」「順次展開中」「導入予定」のどの段階か
  • 対象が長距離便、地域路線などに限られていないか
  • 無料で利用できるか
  • 会員登録やログインが必要か
  • 搭乗直前に機材変更が行われていないか

導入初期には、同じ機種でも改修済みの機体と未改修の機体が混在します。また、「全機へ導入」と発表されていても、完了予定が数年先ということがあります。

機種が分かってもStarlink搭載機とは断定できない場合があるため、航空会社の公式サイトや予約情報、搭乗当日の案内まで確認すると安心です。

【まとめ】Starlink対応は拡大中だが、提供状況は段階的

Starlinkを使った機内Wi-Fiは、すでにJSX、ハワイアン航空、カタール航空、ユナイテッド航空、airBaltic、ブリティッシュ・エアウェイズ、ZIPAIR、アラスカ航空、WestJet、サウスウエスト航空、エールフランス、Virgin Atlantic、エミレーツ航空などで提供が始まっています。

アメリカン航空、IAG、ルフトハンザグループをはじめ、今後の導入を発表している航空会社も少なくありません。

対象機体も、Boeing 777や787、Airbus A330、A350といった長距離向けの機体だけでなく、A220、A321neo、737、E175、ATR、Dash 8-Q400などへ広がっています。今後は短・中距離便でも、高速な機内Wi-Fiを利用できる機会が増えていくでしょう。

ただし、Starlinkを導入している航空会社だからといって、すべての便で使えるわけではありません。利用したい場合は、航空会社名だけでなく、搭乗予定の機体、導入時期、料金や会員登録などの利用条件まで確認することが大切です。

Starlink対応便がさらに増えれば、機内Wi-Fiは「つながればラッキー」なサービスではなく、航空会社や便を選ぶ際の当たり前の判断材料になっていくかもしれません。